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恥ずかしさの克服は。

以前、会社で『最近本屋さんで本を買わなくなりました』という人と話をしたことがある。基本的にamazonで買うという。今どき、決して珍しいタイプではない。
私は基本的にどんなものだろうと本屋で買う。無くても注文するか?というと、そこまでではなくて、その場合は忘れ去るか諦める感じ。
その違いは何なんでしょうね?という話をした。
その人は『通販は便利だし、検索が早いし、本はどこで買っても同じだし、なにより届けてくれるし』と言っていた。異論も反論も無い。むしろ、自分の方が問題で、『なんとなく本屋で買いたいんだよね』という感覚だった。というか、amazonに限らず、通販でモノを買うのが苦手という。
その違いはなんなんだろうね。という話をした。
その時の話としては結論が出なかったが、自分の中では2人それぞれの行動原理が実は同じものだったような気がして興味深かった。
1つは、自分が通販を使わない理由。
もう1つは、本屋さんを使わない理由。
前者は私だが、どうもその記録がどこか知らないところに残るのが嫌いなのだ。誰かに見られるわけではないが、監視されているかのように見られることが。そして、それは多分恥ずかしいからだ。記録が残ることが。本屋で買えば、レジには記録が残っても、自分の記録には残らない。
後者は会社の人だが、買う本をレジで店員に見せることが嫌いなのだ。自分がその本を買うイメージを崩したくないというか、それを見られることが恥ずかしいというか。普段買わないマンガや表紙がスゴイ本も抵抗無く買えるようになって散財が増えましたとも言っていた。
恥ずかしいから買わない。
それは普通の感覚。羞恥心はどんな人でも持っていて然るべきもの。
その羞恥心を克服するための手段もまた、人それぞれなのだろう。きっと。同じではなく。