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エネミー・ライン

エネミー・ライン〈特別編〉 [DVD]
偵察飛行に出た戦闘機が、撃墜され敵地に不時着する。ちょっと頼りない若手兵士は命を取り留めたのだが、情勢の悪化を恐れて救出困難と軍は判断。司令官はやむなく安全地帯までの自力脱出を命じる。護身用の拳銃と通信機だけを持って、先の見えない逃避行が始まる。軍事境界線、「エネミーライン」を越えることは出来るのか。そして、軍は彼を助け出すことは出来るのか。。。

とか書いておきながら言うのは何だが、大分前に見たんでちょっとうろ覚え。それよりなにより「エネミー・ライン」って「軍事境界線」って意味でいいの?勝手に解釈しているんだけど。それとも単に「前線」って感じの意味?ついでに言えば「スカイ・ライン」も「地平線」であってる?どなたか知ってたら教えてください。英語頼りないんで。

まぁ、そんな事はともかく戦争映画の割にはかなりライトです。テーマが戦争、命が掛かっているという点では何となく怖そうですが、基本的にやっている事は「追いかけっこ」。はっきり娯楽映画と割り切ってしまえば、結構楽しめるかもしれません。

映像や戦闘シーンの迫力とは別に、面白いなと思ったのは「通信機」を持って逃げ回ること。こういう逃走劇の場合は、普通「単独行」が多くて逃げている本人のスキル・ヒラメキによる展開となる。だけど、この映画の場合は「司令部」が常に彼をウォッチし、彼を救出するために情報を収集し、彼にいろいろとアドバイスをするのだ。

それにより、見ているコチラも司令部の思考を先に理解しながら、あとは指示通りに彼が動くのかをヒヤヒヤしながら見ることになる。これは結構面白い。まるで自分が司令部にいるかのような緊張感だ。

常に彼と通信が出来るわけじゃないのもスリル感を増している。衛星からの映像で彼を捉えることは出来ても、指示は出せない。そういう時はもう頼りない彼を信じながら祈るような気持ちで見守る親の気分だ。「まぁ、あの子ったら!」


とはいえ、いたるところに突っ込み要素があったりする。例えば軍事用偵察衛星。そんな一人の兵士を追っかけるのに好き放題使っていいの?とか思ったりもするし、恐ろしい程の解像度と性能にビックリしたりする。それは見てからのお楽しみという事にしてもらいたい。


キャスト・アウェイ [DVD]
さてこの映画の冒頭、空母の甲板で兵士同士がフットボールで遊んでいるシーンがある。で、海に落下してしまったボールに向かって言うセリフが「ウィルソ〜ン!」である。これ、知らないと「なんじゃそりゃ?」というようなセリフなワケだが、「キャスト・アウェイ」のパロディーである。そして、主役の「オーウェン・ウィルソン」にもかけているんではないかと思われ。

ハリウッド映画では、パロディー作品ではなくても、時々こういうほかの映画のセリフなんかをさらりと遊びで使っている所もあったりするのが面白いところの一つだと思う。そして、「エネミー・ライン」を突然脈絡も無く紹介したのは、単にこれが言いたかっただけかもしれない。