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コーリング

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ストーリーを要約すると、事故で妻エミリー(スザンナ・トンプソン)を亡くした主人公のジョー(ケビン・コスナー)は、吹っ切れない感情の中で無理に仕事を入れて考えないようにしている。しかし、その彼の周りで次々に不可解な超常現象が起き始める。これは幻なのか、それともエミリーが何かを自分に訴えているんだろうか・・・。
ってな感じのお話。ま、タイトルを和訳した、「呼んでいる」そのまんまな、映画。(原題は"Dragonfly"だそうだが)
しかし、これのジャンルは何になるんだろう。ラブストーリーじゃないことは確かなんだけど、とある映画サイトでは「恋愛」にカテゴリされていた。まぁ、家族愛とかヒューマンドラマな部分はありますが、やっぱりサスペンスなのかな〜、ミステリーなのかな〜。こういうジャンル分けって難しい。
全体を通しては怖い感じが最初の方にありますが、最後は一気に謎が解けていくので、見終わった後はスッキリするかな。

とはいっても、個人的には気になるところがチラリ、ホラリ。
ココから先は「ネタバレ」です!

さて、実はこの映画。見れば見るほど(といっても、1回しか見てないけど)、考えれば考えるほど突っ込み所が満載な映画だと思う。

まず第一に「トンボの意味がサッパリわからない」。エミリーの"トレードマーク"だった、と言っているが別にトンボでなくてもいいんじゃない?むしろトンボじゃない方がいいんじゃ?と思ったぐらいだ。なんか、あまりにもかわいげがない。一応、調べてみたら「トンボは不死と再生、死者の魂の象徴」という意味があるらしい。しかしなぁ、それを知らないと何でトンボなんだよ、とか言いたくなる。そんなシーンはないけど、ジョーが大量のトンボに囲まれているシーンを想像して怖くなったぐらいだ。

それと、次々と起こる超常現象について。基本的に瀕死の状態になった時しかエミリーは交信が出来ないらしいことは最初の方で語られる。でも、ちょっと待てと。オウムは感じるみたいじゃないか。瀕死じゃないぞ?ま、動物だから感性が人間と違うからって事で納得しよう。なら、物体を動かす能力があるのはどうなんだよ、と。重い文鎮を動かしたり、片付けた洋服をクローゼットにきちんと戻す能力を使えば、「軽いペンを持って字ぐらい書けるだろう!」とか思ってみたりする。いけませんね。すっかりひねくれてます。私。

それと、愛する旦那を怖がらせてどうするよ。追い詰めてどうするよ。自分の存在を知らせるんなら、他にもいろいろ方法はあったろう。それと、残すメッセージも「虹の所に来てくれ」とか言わずに「滝の所に来て」と言えば済むんじゃないか?子供に暗号めいた記号を書かせるんじゃない。窓に暗号をたくさん書く力があるんなら「FALL」の4文字ぐらい書けるだろう。

こういうものは、一旦気になりだすととことん気になる性格の私。身重の体でボランティアとはいえ海外に行くなよ!とか、いくらなんでも村に行きたいからって激流に飛び込むのはどうなんだよ!とか、滝の村に行くのに川に飛び込んでどうするよ。普通は滝の方が上流じゃないか?とか、ガイドのあんちゃん活躍しすぎ!だとか、とにかくいろいろ。

ついでだから言うが、エミリーとジョーの回想シーンの中で「俺はワシになりたい。大空を飛び回るんだ!」(こんな感じ)に言うジョーに対して「私はトンボになりたい。」と答えたエミリー。困惑するジョーは「それじゃ俺達(もう一緒になれないジャン)」みたいに言う。エミリーは「だから今楽しむんじゃない」(イチャイチャ)と答えるが、夫婦の会話としてはちょっと「???」と思った。「貴方の周りを飛び回るの」なんて行ってた気もするが、「お友達でもいいけど、来世で夫婦になるのはイヤ。」って言ってるのか?と深読みすらしてしまった。さらについでに言えば、「私はベジタリアンなんだからワシには成れないわ」とか言ってましたが、「トンボも草食じゃないと思いますが?」。。。気にし過ぎですか?