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キル・ビル vol.1

キル・ビル Vol.1 [DVD]
昨日は客先で打ち合わせがあった為、直帰。普段より早かったので、家でご飯を食べながらコレを見た。ぜんぜん、箸が進まなかった・・・。

といっても、あまりの残虐シーンの数々に食欲が無くなったと言う訳ではない。
単に「あまりの展開の速さに目を離せなかった」から、だ。

ハッキリ言って映像的には衝撃的なシーンも多く、食事時に見るのはオススメ出来ない。そういうのが弱い人は見るの自体やめた方がいいかもしれない。でも、全体を通して感じたのは「観客を怖がらせるためではなく、魅せるための衝撃的シーン」であるという事だ。激しい殺陣は時代劇のそれと変わらない。むしろ、よく研究しているな〜と感心することしきり。まぁ、流血の演出がやり過ぎという気がしなくはないが、これはそういう点も含めて完成された作品である。


この先、ネタバレに付き。お覚悟願います。(バッサリ!)

なんちゃって。

基本的に私は映画に対する予備情報を持たないで見る。だから、「KILL BILL」なんてタイトルを見た時に、「な〜んか、物騒やな〜」と思っていた。事実、物騒な内容だった。そして、タイトル通りの内容にビックリした。

日本での公開はR−15指定になっているが、本当に15でいいの?と思うぐらい、「血が、肉が。腕が!足が!!頭が!!!」飛びまくる。日本刀でバッサバッサと切りまくる。殆ど趣味的です。まぁ、そもそも映画を作るって事自体が「趣味的なモノ」なのかもしれない。

この作品の場合、章立てしてあるストーリーはとても効果的だと思った。それぞれのシーンはインパクトが強すぎるので、明確に切る事で見る側は頭を整理する事が出来る。また、時系列が前後して語られるのだが、それがとてもよく出来ていると思った。実際、最初に戦うのが2人目であり、最後に戦うのが1人目である。見る側としては、2人目と戦っている時点で1人目も「同様な感じで戦い」、しかも「勝った」と推測出来る。だが、映画が進んで驚いた。「勝った」のは当然当たっていても「同様な感じで戦い」は全く外れている事がわかる。そうなると「どうやって勝つのか?」に意識を集中させる事が出来、「勝つの?負けるの?」など考えずに映像に集中してみる事が出来る。よく、出来ている。


個人的に結構面白いな〜と思ったシーンは沢山ある。
たとえば、「用心棒役の女子高生、ゴーゴー夕張」の戦い方は面白かった。小柄な体格とは裏腹に、武器を刃物からチェーンハンマー(鉄球)に変えて戦ってくる。おもしろい。しかも、ただ振り回すんじゃない。体のあちこちにチェーンを這わせ、軌道を変幻自在に操って見せるのだ。これ、相当練習したんじゃないだろうか。

他にもいろいろある。実は、突っ込みどころは沢山ある映画だ。ヒロインの置かれている状況があまりにもかわいそう(病院のシーンは映画にしていいの?とすら思った)なので、感情移入しやすい人は見ない方がいいかもしれないが、だからこその復讐劇になっていると理解して見られれば楽しめるんじゃないだろうか。


Vol.2 を見ないで Vol.1 だけで終わっていても、作品としては完成していると思う。むしろ、その方が想像力をかき立てて面白いかもしれない。もちろん、私は Vol.2 でのストーリーの完結が気になりますけれども。絶対見ようと思う。早くオンエアしないかな。