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購入いろいろ顛末期(前編)

先週、書かなかった話がある。スキーのブーツが壊れたのだった。
といっても、やたらと激しい滑りをしたワケでもなければ、やたらと乱暴な扱いをしたワケでもない。まぁ、逆にやたらと丁寧に扱っていたワケでもないが、とにかくバキンとブーツが壊れてしまった。壊れたのはブーツの要ともいえる「バックル」。幸い、4箇所止めるタイプだったので、残りの3箇所を止めただけで、今回は遊んでしまったが、さすがにそのままにしておくのは心もとない。というより、常識的にどうなのよ?といった感じだ。

そう、このまま放置しておけば「自分が滑れなくなるだけ」なのだ。


しかし、既に先週の週末を終えた時点で私の心は「ネイチャースキー」へとシフトし始めていた。そこで、とりあえず直ぐに修理に出せばいいものを、足を運んだのは強風でいつもより数倍寒く感じる都会の空気の中、「目白」にあるお店「カラファテ」だった。人伝で聞いた山スキーのお店だった。

まだ1回、しかも数時間程度しか経験した事のないズブな素人の私に対し、お店の人はとても親切に対応してくださった。質問にも全て答えてくれた。見積もりまで作ってくれた。とても感じのいいお店だった。このまま一気に買っちゃいたいな〜と思ったことを否定はしないが、この日はそれが出来なかった。理由は簡単。「一人で来ていた」からだ。


見たい映画の選択も出来ず、たかが数百円の漫画を買うことも禁止されているような家庭環境においては、「買っちゃったもんね〜」というのはギャグでも済まされない。もちろん、ギャグであれば結果的に一時的危機で済むかもしれないが、ギャグでない場合は想像をはるかに絶する結果を招くことは、火を見るより明らかである。

そんな訳で、この日はお店の人に「ありがとうございます」という感謝の気持ちだけを伝え、その場を後にした。この日の体験が明日に繋がることを夢に思いながら。


後編に続く。