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コレクター

コレクター [DVD]
かつて、コレほどまでに「はまぞう」で検索するのが困難だった映画はあったろうか。いや、ない。そう断言できるほど面倒だったのがこの映画、「コレクター」だ。あちこちの「コレクターズBOX」なんて単語に誤爆しまくってえらい苦労した。あ、いや。「セブン」もかなり面倒だったな。誤爆しまくり。

とまぁ、前置きが全然映画と関係ない始まりとなってしまいましたが、TVでやってたのを久しぶりに見た。私が苦手系のサスペンスかと思ったらそんなでもなかった。猟奇的とはあまりいえないし、狂気的とは言えるかも知れないけど、「残忍な犯行、ひでぇ〜」と思ったのは最初だけだった。ま、ゴールデンタイムに流すんだから大丈夫だとは思ってたけど。

話を簡単に書くと「自分の姪も誘拐された刑事が、美しい女性をコレクトすることを趣味としている変質者を追い詰める物語」と言える。だが、この手の映画はまぁそんなに少ない方じゃなくてむしろ多いんじゃん?と思うけど、ちょっと違ったかな〜と思ったのは「ヒロインの女性がとことん強い」ってことかな、と。

最近の世相を反映しているのかは判らないけど、ヒロインの女性がとにかく強い。一度被害にあっているんだけど、立ち直りも早い。早いどころか捜査に「え、そこまで?」ってぐらい協力している。いや、協力の域を超えちゃってるよ。たぶん、間違いなく。

この映画に限った話じゃなくて、サスペンス映画の被害者はもちろん女性が多い。となると、強い女性を出さないとバランスが悪いって事なのかもしれない。最後に犯人の止めを刺すのが女性ってこともよくあるパターンのひとつだし。そもそも映画を楽しむ女性の為に被害者ばかりじゃ夢も希望もないしって所だし。

こういう映画の場合は単純に男性と女性でたぶん見終わった後の感覚は大いに違うだろう。女性はこういう狂気の犯人(ま、男性が多いワケだが)に対して嫌悪感というか憎悪のような物を抱くんだろう。それに対し、男性の場合はさらに年齢や世代でも変わるだろう。娘がいる世代なら憎悪のような感情を抱くだろうが、もっと若い世代では違う感情が沸く。「狂気の行動に対する恐怖」だ。

犯人が語る言葉の裏に潜む自らの心の闇。理性と狂気の狭間に自分達もいることを全く感じないワケではない。そして、それを感じるからこそ普通に生活できる。その違いが区別つかなくなったとき、それが怖いのだ。


で、結局この映画についての単純な感想だが、面白かった。でも予想はある程度ついていたかな。かなり最初の方の段階で。っていうか、学校のあの先生、そんなに正確な数を覚えているって言うのはどういうことですか?っていうか、そんな所は変質者。間違いない。