ニューヨークの恋人
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昨日書いた「恋する遺伝子」*1の相手方であるヒュー・ジャックマンで思い出した。いつかコレも書いておこうと思ったんだ。
と言う訳で、「思い立ったが書き時」ってワケで早速書く。これはいつ頃見たんだろう。結構前に見たんだけど、一言でストーリーを語ると「タイムスリップ・恋愛映画」だ。キャッチコピーを考えてみると「世紀を超えた真実の愛」とか「運命の出会いは時空を超えた」とかいったところだろうか。よく判らんが適当に書いてみた。比較的ありがち。
というわけで、ストーリーは解説しちゃったので、これについてはネタバレ承知でかな〜り書きたい事がある。ちなみにヒロインには「メグ・ライアン」が出ているわけで、この主人公達２人でもうある意味「完璧」って気分の恋愛映画だ。
この映画に限ったことではないがまず、最初に言っておきたい事がある。
どうしてこういう「運命」って感じで全て語られてしまうような出会いを女性は好む・求める傾向にあるんだろうか。単純には「運命って言葉に弱い」んだと思うが、それは「出会いの理由を考えなくてもいい理由があるから」ではないだろうか。だって、運命なんだもん！考える必要なんてないんだもん！って。*2
さて、この映画を見ていて一番疑問に思ったのは「あれ？この女性はなんでこの男性が好きになったんだろう？」って所だ。もう少し具体的に書くならば、「いつ好きになったの？」と。私にはどこで気持ちが入れ替わったのか判らなかったのだ。
最初の出会いの反発力から考えると、出会ってからの短か過ぎる時間で一気に反発力が弱まっていく様が、どうにも急展開過ぎていまいち飲み込めなかった。
この過去の世界から来たという主人公の男性は、生活から態度から徹底的に紳士であり、完璧なまでの貴族である。勇敢だし、自分の意思や価値観はハッキリしているし、何よりレディーファーストで親切だし、と。夢見る女性の典型的な理想像であることは間違いない。
でも、それはそれで構わないんだけど、男性に対する女性の最初の態度は明らかに「嫌悪」の様なものを感じており、そういう人は好きじゃない！という感じがとても強く感じられる。そもそも、気味が悪い男だと決め付けているぐらいだ。極端なほどの現代女性を演じている様は見事だと思うが、だからこそそのギャップがあまりにも大きすぎる感じが否めなかった。
むしろ、最初からヒロインが夢見る女性タイプだったのであれば、そのまま夢の中で素敵な彼に付いて行っちゃって下さ〜い！って感じで違和感がなかったのかもしれない。でもそうじゃ無いから転換点というのが必要になってしまう。そして、そこが判らないからいまいちラストシーンの思い切り良さもしっくり来ない終わり方に感じてしまったのだ。
さて、別に気になったところがあるので話を変えるが、バターのＣＭのシーンも気になった。
１００年も前にはＴＶなんてない訳だから、ＣＭは存在しないだろう。でも、彼女の言うままに撮影に望んでいるし、美味しくもないバターを美味しいと偽っている。あれ？なんかキャラが違わないか？と思った。自分の価値観で物事を評価するタイプなんだから、おべっかを使っておいしそうに食べるなよ、と。それは主人公の女性に対する優しさの様なものなんだろうか。それはちょっとおかしくない？紳士の態度ってそういうものなの？*3
あと、不思議だったのは屋上でのディナーシーン*4。あれ、そんなに簡単に用意できる物だと思う？と。
現代人でも「どこに予約したらあれだけ完璧にセットできるんだろう？」って思うようなシチュエーションを、お店の電話番号など知る由もない過去の人がどういう手段で準備したんだろう。あまりにも突然であり、ちょっと「おや〜っ？」と思ったシーンだった。
あれだけ準備するならそれなりにお金も掛かるだろうし、そのお金はどこから出ているんだろう。ＣＭ出演のギャラ？にしては使いっぷりが手馴れている感じだ。まさか過去から持ってきたモノを質に入れた訳でもなかろうに。
そんなこんなで彼女が彼を好きになったポイントがいまいちハッキリしない中で、*5あれだけの危険を冒してまで彼に付いて行こうと決めた心境がどうにもスッキリしないんです。
ま、なんだかんだ言いながらも結構好きだったりするワケで、１回しか見ていないのにこれだけウダウダと言えるんだから、それだけ印象には残ったんですけど。夢物語的、という点ではかなりエンターテイメントしているかも。
そもそも「恋は盲目」っていうじゃな〜い？展開の粗は見なかったフリして楽しむのが一番ですね、本当は。
