幸せの味覚。
先日、車を運転していたらレストランの垂れ幕に目が行った。「世界三大珍味の○○○」と。三大珍味とは、言うまでもないが「フォアグラ」「キャビア」「トリュフ」の事だ。その時、ふとした思いが自分の中にわき上がった。
実は、世界で珍重されるこの三大珍味。私はどれも好きではないのだった。フォアグラを食べるぐらいなら鳥のレバーでレバニラ炒めを食べた方がいいし、キャビアを食べるんだったら普通にイクラかタラコでいい。トリュフもマッシュルームでいいとか思うが、最近はキノコ系で気に入っているのはシメジか。
人の味覚は幼少期に決まるといわれている。個人差はあるだろうから何歳まで、って事は無いんだろうけど、今考えても「おいしいなぁ」と感じるのは、子供の頃に良く食べた物だ。そういう意味では貧乏だった我家は子供の頃に世界三大珍味は食べなかった訳で、大人になった今になって食べたとしても何も感慨深い物が湧き上がってこない訳だ。
では、子供の頃にこれらの物を「食べていた方が幸せ」だったろうか?と考えると、それは違うのかもしれないと思う。大人になってからも苦労なくこれらの食材を食べられるンであれば、その方がいいかもしれない。でも、食べられない生活を余儀なくされた時、「食べられないことで不幸」となってしまわないだろうか。
私は今でもトンカツよりメンチカツの方が好きだし、えび天丼よりかき揚げ丼*1の方が好きだ。鱶鰭スープを毎日飲むぐらいなら、ワカメや豆腐だけの味噌汁を毎日飲む方がよっぽど幸せだし、メロンに生ハムをのせて食べるよりも、ご飯に生卵をのせて食べた方が何百倍も幸せだ。
味覚音痴と言われる事もある。でも、最近は気にしない。自分がおいしいと思う物を食べられる方が、よっぽど幸せだと思うからだ。
・・・でも、「卵かけご飯」はまだ許してもらえてない*2けど (;_;)。