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スコーピオン

スコーピオン [DVD]

今日見たわけじゃなくて、先週見たんだけど更新を忘れていたので。
ベガスで行なわれていた"エルヴィス・パーティー"会場に、"エルヴィス・プレスリー"に扮して進入。そのまま強盗、あとはお金を巡って人々が争いを繰り広げるというストーリー。
まぁ、いわば「ドタバタ劇」ですのでそれなりに楽しめます。シーンの一つ一つもコダワリがあるのかカッコヨク決めてありますので、なかなか迫力があります。ストーリー的にだらけた部分もないし、お家でポカーンと見るには楽しいです。全体的なディテールとしてはちょっと荒めなので、あまり深く考えないで「ケビン・コスナー」と「カート・ラッセル」が出てる〜という感じで楽しめる人ならOKです。

さて、ここからは "ネタバレ" なので、映画が見たい人は読まない方が吉。
というより、見てないと何をかいているか判らないと思う。注意されたし。

【以下超〜っ、ネタバレ】


簡単に言うとストーリーは「悪人同士がケンカしてお金を巡って殺し合いを始める」という内容ですので、なんていうかドロドロしています。しかし、2人の男、一人の女、その子供という主要人物以外はサラっと淘汰されてしまいますので難しさはありません (ぉぃ)

しかし、ストーリー上の謎は数多く残ります。そもそも"エルヴィス"に何の関係があるのかイマイチ不明。「マーフィー(ケヴィン・コスナー)」が「エルヴィスの子供」だとかいうセリフも出てきますが、それが何か重要なキーワードなのか?と言われてもどうやら意味はなさそう。あるとすれば、「エルヴィスの息子という過去を背負っている為に起こした事件」とも取れるんだけど、その辺りが説明不足なんだよね。事件としての動機・同情の余地がちょっと弱い。
あと「ジャック」もおかしい。「細かい計画を立てたのはジャックだ!」とか、武器を事前に用意したりヘリコプターを操縦したりと信頼のおけるジャックのハズなのに、なぜか最初のカジノへの登場には明らかに遅刻しているのだ。しかものん気に鼻歌まで歌っているし。銃撃戦の続く中、ジャックの到着までをヤキモキさせるハラハラ感を出したかったのかもしれないが、ちょっと損している。折角「信頼できる男」という設定なんだから、ココは遅刻しない方がいいのに・・・。この辺りもアレ?と思ってしまう所以だ。

しかし、一番気になったのは「シビル(コートニー・コックス)」の位置関係がかなり適当だった、ということだ。気を許した「マイケル(カート・ラッセル)」の隙を突いてレストランからお金を持って逃げるのは構わないが、子供を置き去りにしてみて、後で追いつかれた時に「貴方だから預けたの」とかいうセリフは明らかにおかしい。預けたんなら「あとで引き取らなければいけない」のであって、その時にもう一度会わなくちゃいけないんだから危険を冒してお金を奪って逃げる必要は全くないことになる。事前に子供と打ち合わせをしていたんなら、子供もマイケルの隙を突いて逃げるはずなのにぜんぜん逃げない。むしろ、母親とのコンタクトが取れない状態が続くので、この辺りもおかしい。奪ったお金をきれいなお金にする所まではマイケルに着いていく形でやり過ごして、お金がキレイになってから逃げればいいと思う。子供と打ち合わせをして、ね。
また、マーフィーにシビルが拉致された時もおかしい。ガソリンスタンドの女の子がどうなったのかは判らないが、たぶん殺されちゃったんだろう。ならシビルも殺されなくちゃおかしいと思う。あの時点ではお金が全て手元にあった訳で、別にマイケルにお金と交換だという切り札に使える訳じゃなかったんだから。もし、夫婦を装うために生かしておいたというのなら、トランクに縛って身動きが取れない状態で入れていること自体がおかしい。なんだかこの辺りのツメが甘い気がするんだよね。気にしすぎなんだろうか。

とりあえずつらつらと書いてみた。もともと細かいところが気になる性格の私。この映画でも気にしすぎじゃん?と思うぐらいだが、楽しめたのは"本当"です。