みた、こと。きいた、こと。

合言葉はSite Seeing

電車 ne STYLE。

電車に乗っていると疑問に思うことがある。
『電車で座っている人は何をしているのか?』
と。
いや、それを個人のレベルで確認したいのではなく、『何割が寝ていて、何割が携帯をいじっていて、何割がゲームをしていて、何割が本を読んでいて・・・』という集団として、だ。
座っている人に限る。立っている人はこの分析には含めない。
その疑問の背景は、
『電車で寝ている人と、座席の向きに相関があるのか?』
というボンヤリとした疑問があるからだ。

電車で寝ている人は多い。それはわかっている。
では、何故寝ているのか。
疲れているから?・・・もちろん、それもあるだろう。
寝不足だから?・・・もちろん、それもあるだろう。
でも、中には『座れたから眠っている』という人も居ると思っている。

問題がここだ。

何故寝るのか。無論、他にすることが無いからに違いないが、別に何するでなく起きていてもいいはずだ。本を読まなくても、ゲームをしなくても携帯をいじり続けなくてもいい。でも、眠るという選択肢を選んでいる。

いや、実はここに考えている問題がある。

 『外を見ている』という選択肢が無いんじゃないか?

と、いうことに。

立っている間はいい。座っている方が楽というのを除けば、本も読めるし、携帯電話もいじれる。ゲームも出来なくは無い。それだけではなく、外を見るという選択肢が存在する。そして外を見ていることだけで『何もしていない事に対する有意義な何か』があったりする。

だが、座ってしまうと『外を見る』ということが出来なくなる。座席は内向きに固定されており、かつ混んでいる車内では目の前に誰かが立っている。立っていなくても、反対側の窓を見るには、反対側の座席に座っている誰かと視線を合わせないようにしないといけない。

目線が合わないようにする一番楽な方法。*1

もしかすると、それが『寝ること』なのではないだろうか。

電車の発達、郊外を走る電車の座席であるボックス型ではなく、より輸送量を高めるための都市型の並列な座席配置。そして、目の前に人が立つという混雑状態のモデルケースが、結果として『電車の中では寝るという事をスタイル』を確立してきたのではないか。

そんなことを考えたりしている。

*1:某有名な牛丼チェーン店などのカウンター座席については、『目の前の人と目が合ったり、食べているところを見られるのがイヤだから』という理由で、女性層から受けが悪いと言う研究調査もある。この例に限らず、他人と目を合わせることは、現代社会ではリスクとなるケースが多いのもまた問題なのかもしれないけど。