主婦の年収。
なんか、昨日のニュースで「主婦を職業とみなした場合の報酬としての年収は1200万円」っていう記事が載っていた。多分それを家族から聞かされた人とかも少なくないに違いない。
ちなみにこの手のニュースは毎年「母の日」に発表があり、去年は確か「年収1600万円くらい」だった。なんで覚えているんだ?っていうのは置いておいて。
ちょっとその辺りについて思う所を書いておきたい。
そもそも、この試算は基本的に全てを「その道のプロに外注した際の費用」として試算している。具体的には
- 掃除・洗濯
- 家政婦として試算
- 料理
- コック、栄養士として試算
- 子供の世話
- 保育士として試算
- 車の送迎
- ハイヤーの運転手として試算
- 家族との対話
- 心理学者として試算
- 家計簿管理
- 運営管理者、最高経営責任者、コンピュータオペレータとして試算
- 家にいる時間
- 守衛・警備員として試算
って感じ。しかも、通常時間帯以外は超過勤務手当て扱いにしている。(なお、一日の労働時間は13.5時間だそうだ)
より詳細に内訳が知りたい!という人は、このサイトで「試算」出来る。
いや、英語なサイトなんだけど、入力項目はそれほど多くないので大丈夫。
最初に子供の人数と専業主婦か働いているかを選択し、その後で「ZIP Code(郵便番号)を入力しろ」というので、とりあえず「94303」*1とでも入れておけばいい。
最後に「一週間あたりの労働時間を業種別に入れる欄」がある。これが判りづらいと思うので、一応、下に私の感覚で訳を書いておいた。参考にして欲しい。
職種 時/週 意訳 時給 Housekeeper 17.2 家政婦 (部屋掃除) $11.25 Day Care Center Teacher 16.5 保育士 (子供の世話) $15.38 Cook 11.5 調理師 (料理) $15.61 Computer Operator 8 コンピュータ管理 (家計簿) $17.96 Laundry Machine Operator 8.1 洗濯機操作オペレータ (洗濯) $11.54 Janitor 6.4 守衛・警備員 (自宅待機) $11.84 Facilities Manager 6.8 施設管理者 (お風呂とトイレ、台所掃除) $40.35 Chief Executive Officer 6.4 CEO (最高経営責任者) $79.19 Van Driver 6.6 運転手 (車での送迎) $18.55 Psychologist 6.9 心理学者 (家族との対話) $42.53 Interior Designer 0 インテリアデザイナー $21.51 Administrative Assistant 0 行政管理スタッフ (役所手続き等) $19.45 Event Planner 0 イベント・プランナー $29.34 Bookkeeper 0 図書館管理者 (書斎整理) $19.20 General Maintenance Worker 0 一般保安要員 $16.56 Groundskeeper 0 庭師 (ガーデニング) $14.20 Nutritionist 0 栄養学者 (健康管理) $26.21 Staff Nurse - RN 0 正看護婦 (看護士) $32.23 Plumber 0 配管工 $18.61 Logistics Analyst 0 配送物管理者 (宅配便受け取り) $25.81 All Jobs Combined 94.4 合計(時間/週)
- 週5日、8時間労働
- 上記超過分については残業とし、1.5倍。
さっき、試しに「未就学児童1人、就学児童1人の専業主婦」で平均的な就業時間となっていた値(上記)で試算したら、「$143,133 (1472万円)」になった。ヒャフーッ!すげぇ、マジだぜぃ。つーか、CEOって何だよ。CEOって。
そりゃもちろん、家事は外で働くのとは別に大変だって事は百も承知で、そもそも家族の感謝の気持ちはプライスレスでお金に換算できるような話じゃないんだけど、それはそれとしてこれは上にも書いた「全てプロフェッショナルとして試算」である事には違いなく、この記事を読む私達は「かなりジョーク寄りな記事だ」という事は理解しなければならない。
にも関わらず、そういう部分はあまり掘り下げないで、この金額だけをニュースで煽られるというのも、どうなんだろうな〜と思う。ハッキリ言うと、普通の家庭の収入源である旦那さんの面目は丸潰れである。*2
なんか、悪意の様なものすら感じられる今日この頃であった。まる。