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Wii Fit (感想その1)

Wiiフィット (「バランスWiiボード」同梱)
実年齢より若かった。特に健康管理はしていない。
たぶん、毎日通勤で30分以上歩いているからかも知れない。

というワケで、昨日に引き続き「Wii Fit」のレポートを書こうと思う。今回は主にシステム的な所から。普通に「これ楽しい!」って書いても面白くないから。

誰が?私が。(ちなみに、長文です)

Wii Fit は 一人用ゲーム

さて、昨日も書いた*1が、この「Wii Fit」は「一人用」である。TVのCMを見ると、家族みんなでワイワイやっているが、実際の所はそうじゃない。最初に「誰か」を選び、あとは「その人のデータを更新していく」というスタンスである。人を変える為には一番最初のメニューである「みんなの広場」まで戻らなくてはならない。
あえてCMが間違っているとは言わないが、あれは誤解を与えてしまうんじゃないかと思う。もし、発売日に「Wii Fit」を3台買って帰った親子が家族みんなでやることをイメージしていたんだとしたら、それは流石にかわいそうだと思う。*2

Wii Fit はソフトウェア

さて、上に書いた通り「一人用」のゲームである。そこは「Wii Sports」とは異なる。そして、もう1つ誤解を与えている内容が「Wii Fit は ソフトウェアである」という点だ。
実は、「Wii Fit」は「Wii用ソフトウェア」であり、あの大きな箱に「同梱されているモノ」でしかない。では、あの大きい箱は何かと言うと、もちろん「Wii Fit」をプレイするために必要なコントローラーであり、その名は「バランスWiiボード(Wii Board)」である。
現在のところ Wii Board の単品発売は行われていない。将来についてはもちろん判らないが、任天堂としても単品売りしづらい事情がある。それは、先ほど述べた「一人用ゲーム」だからである。

Wii Board は Wiiリモコン

Wiiが画期的だったのは、私が言うまでもなく「Wiiリモコン」である。このリモコンの特徴のひとつが「ワイアレスである」と言う点。今回の「Wii Fit」用コントローラーである「Wii board」も Wiiリモコン同様 ワイアレスで接続される。*3したがって、接続の仕方は今までと同じ。電池ケース内の赤いボタンを押してシンクロさせるやり方を取る。そうすると、自動的に Wii に接続されるのだ。
だが、ここで覚えておかなければならないことは「Wiiリモコンとは異なり、番号が固定である」という事である。もちろん、マニュアルに書いてあるんだが、「Wiiリモコンは4つ接続できる」仕様の上で、「Wii Boardはリモコン番号4に接続」される。そう、これは仕様。つまり、Wii Board が2台あろうが3台あろうがリモコン番号が固有の為に同時に使用はできないのだ。

Wii Board は Wiiリモコンに非ず

なぜ、固有なのか。その前に Wii Board の特徴を挙げてみることにする。Wii Board にはボタンが一切無い。いや、1つだけある。電源ボタンだ。これまでも、足踏み系のコントローラーは少なからず世に登場していた。そして、それらの殆どが「足踏みスイッチ」を搭載しており、「全ての操作を足ですることを前提として設計」されていた。これは、コントローラーの代わりをさせる為だったのだろう。
だが、Wii Board にはボタンは無い。AボタンもBボタンもホームボタンも無い。何もない。これは何故なのだろうか。
たぶん、大人の事情だろう。ボタン類を多くすると故障率があがり、耐久性が落ちる。また、その為にはいろいろな作りこみをしなければならず、コストが上がってしまう。周辺機器である「Wii Board」と、ゲームソフトである「Wii Fit」をセットとして値段が「8千円ちょっと」というのは、やはりそれなりに計算されたものだろう。いざ、触れてみると判るが、決して安っぽいと切り捨てることが出来ないデザインであり、性能だ。
つまり、Wii Board を1つの「Wiiリモコン」として設計するのではなく、接続方式としては利用するが、「コントロールは今まで通りWiiリモコンを使ってもらう。その方がお客さんも慣れているだろうから」という経緯・計算があったのではないかと思う。
その結果として、Wii Board を Wiiリモコンと同じように何台でも接続出来るようにするという事ができなくなってしまったのではないかと推測される。*4

Wii Board と Wiiリモコンの組み合わせ

ただし、Wii Board が独立している事は、これはこれで悪いことではない。いや、むしろ新しい可能性も見えてくる。
例えば(実際、そういう実験的なものもゲームとして入っているが)「Wii Board」の上に乗って、「Wiiリモコン」でゲームをするというのも可能だ、という事だ。具体的にはガンシューティングやボクシング。いや、ドッチボールなんてのも面白いかも知れない。
ただ、この場合も今のリモコン番号固定の仕様では同時対戦とかは出来ない。この辺りは将来改善されるかも知れないが、あまり期待しない方が良いかも知れない。

体重計としてのWii Board

Wii Fitを買って一番驚いたのは「Wii Boardの性能」だ。正直、触ってみるまで判らんよね?程度で期待していなかったのだが、これだけの性能を持っているのなら正直納得の範囲だ。
というか、これは断言しておきたい。
 「体重計を持っていない人にプレゼントとして送ってOK」
いや、マジで。感覚的なものでしかないが、普通の体重計と同じ程度の誤差でしかない、と思う。いや、時間を空けずにもう一度計ると、ピタリと同じ数値(BMI)を表示する。これには正直驚いた。きっとちゃんと出来るんだろうな?とは思っていたが、本当に出来ている所は感動した。さすが21世紀といいたい。とうとうゲーム機に体重管理される時代が来たワケだ。
「あ、俺、ゲーマーだし体重計持ってないんだよね」
という言い訳が通じない。ま、いい訳にはならないが。ゲーマーである事は。



とりあえず、そんな所で。
ちなみに、やってみて率直に感じたこととしては「Wii Fitで効果が上げられる人は、ゲームだからと自分をごまかさない人だ」と。後で改めて書こうとは思うが、ハッキリ言って「ヨガ」や「トレーニング」は Wii Fit が実績として数値管理してくれるだけであり、実際に体を動かすのは自分自身だ。実際に体を動かす人が「"ちゃんとやっているか"を監視してくれるワケではない」のだ。

例えば、辛い腕立て伏せでよい点を出したかったら、「腕立て伏せをしているフリ」をすればよい点が出せる。というか、点数はむしろ簡単に出せる。腹筋である「ジャックナイフ」も、足を上げているフリをすればよい点は出る。トレーナーさんに「すばらしい腹筋でしたね」とか言われちゃう。

だから「Wii Fitを買ったから自然と健康になれる」んじゃなくて、やっぱり最後は「自分でちゃんとやるつもりじゃないとダメ」って事だ。これはもう当たり前の事なのかもしれないけど、当たり前であるがゆえにあえて書いておこうと思います。

*1:Wii Fit (購入まで):過去記事⇒id:kenbot3:20071202:p1

*2:っていうか、店員止めろよとも思うが。

*3:ワイアレス接続であるという点はとても便利で、足元にあるものなのに、ケーブルに足を引っ掛けたりする心配が無い。ケーブル長も考えないで済むので、好きな場所に置けるのも便利だ。

*4:仮にWiiリモコンと同じ様に4台まで接続できるようにすると、Wiiの画面を「誰もコントロールできない」事態になる。ある意味、面白いけど。