みた、こと。きいた、こと。

合言葉はSite Seeing

ドラマ的解釈。

そういえば。先日姪っ子達と話しをしていて気が付いたこと。
ドラマ的世界観の解釈を理解出来るようになると、大人に一歩近づくんだなと判った。
というか。
『世界観の多様性を許容しない(出来ない)のは子供』
『子供向け作品では世界観の統一が大事』
という事が言える。
この場合の子供は、小学校低学年ぐらいまでを指す。

具体的な話をしよう。
たとえば、アンパンマン。アンパンマンの世界は、キャラクターこそ沢山出てくるが、(基本的には)世界観は1つしか存在しない。アンパンマンが、他のキャラクターや役割を演じることはないし、バイキンマンも然り。
キャラクターの背景は基本的に統一されており、性格などは固定化される。
無論、ストーリーの中でアンパンマンが変装したりするという事はあるかも知れない(見たことないけど、バイキンマンはする)が、それは世界観の多様性ではなく、1つの世界観の中でストーリーとして演じているだけで、元に戻る。最後には。


ドラえもんもそう。ポケモンもそう。映画の中では新しい世界に冒険に行ったりするが、それはあくまでもストーリー上の世界であり、必ず元に戻る。世界観の多様性ではなく、1つの世界観の延長でしかない。
新しい世界は刺激的で魅力的だが、そこと元の世界に矛盾が起きてはいけない。


一方、ドラマの世界では、俳優や女優は別々の世界の中で演技をする。
当然、同じ『日本』という世界だったとしても、名前が違ったり、生い立ちは異なる。癖も違うし、性格も違う。
それぞれの世界の中で矛盾が無ければ、別に親子関係になっていようが、会社の上司部下であろうが、学校の見た目年齢が明らかに違う同級生であろうがかまわない。


見た目が同じなのに、毎回異なるキャラクター。
私たち大人になると、それが普通ではあるが、子供にはそれが普通ではない。
『なんで前と同じじゃないの?どうして違うの?』
と、疑問に思わなくていいところに疑問を抱いてしまう。子供相手の作品では、そこに疑問を抱かせてはいけないのだ。
そして、子供はその多様性を許容できない。
自分が知っていること、自分が理解していること以外の設定がある場合、それを全面的に否定しなくてはいけない。それは、間違っている!と。こうでなくてはおかしい!と。


相手の世界観を許容できるようになったとき。
たぶん、子供は一つ。大人に近づくんだろうな?と思った。