無記憶力の幸せ。

後輩同士が２人で仕事の引継ぎの話をしていた。別にミーティングというわけではなかったので、座席で。私は丁度その目の前に座っていた。とはいえ、自分は直接関係ないので、詳しい中身は聞いていなかった。
すると途中で、その内の１人が、
『ちょっとまって！』
と、言い出した。
ん？と思って、顔を上げて話を聞いてみると、
『あんまり沢山だと覚えられない！最近、だんだん記憶力がなくなってきてるんだから』
という。あぁ、わかるわかる。なので、
『大丈夫大丈夫。私ぐらいの歳になれば、その内、そういう悩みも覚えてられなくなってくるから』
とアドバイスした。まぁ、アドバイスには程遠いわけだが。
すると、
『悩みが覚えられないんなら幸せですよね〜』
と返された。そうか。幸せだったのか。
そうかも知れないね。