Wii Fit と Wii Sports (番外編)
Wiiが発売されて最初に買ったゲームは、「Wii Sports」だった。
買った当時はWiiリモコンの目新しさと、その爽快感から体中が筋肉痛になるまでやり続けた。そのプレイ熱は自分が考えていたより早く冷めた。1ヶ月を過ぎたぐらいでやる回数が日に日に減ってきて、いつしかWiiを起動しなくなっていた。
あれから一年。今、Wii Fit をやりながら思うことがある。
『Wii SportsとWii Fitは似ているようで違うのかもな』
と。って事で、今回は Wii Fitのレポートから少し離れて、番外編的な昔話から考えたことを。
(いつの間にかシリーズ化してるけど、これも長文)
過去記事
- 12/2 購入まで ⇒ id:kenbot3:20071202:p1
- 12/3 感想その1 ⇒ id:kenbot3:20071203:p1
- 12/4 感想その2 ⇒ id:kenbot3:20071204:p1
- 12/5 感想その3 ⇒ id:kenbot3:20071205:p1
- 12/11 感想その4 ⇒ id:kenbot3:20071211:p1
- 12/14 感想その5 ⇒ id:kenbot3:20071214:p1
Wii Sports をやらなくなった理由
Wiiに始めて触れ、今まで感じたことの無い Wii Sports のコントロールの仕方や爽快感は感動的だった。そんな事はもちろん、今更私が力説するようなものではない。
その当時は「このゲームをやり続ければ、体が鍛えられるんじゃない?」と真剣に思っていた。やり続けちゃうかも!?と思うほど楽しんでやっていた。
しかし、ふと気が付いた時には止めていた。「Wii Sports」は全く遊ばないソフトになっていた。その終焉は、思っていたより早く、また唐突に来た。
今まで、その原因は何かをあまり真剣に考えないようにしてきたのだが、「Wii Fit」をプレイする内に、なんとなく判ってきたことがある。
『自分の限界を感じたから』
だった。
自分の限界
Wii Sports で私が得意だったのは「テニス」「ボウリング」「ゴルフ」の3つだ。特にボウリングはこの中でも一番先に「プロ」になり、結構自慢だった。自慢できる相手はいなかったけど。
最初の内はガンガン上がっていたスコアが次第に緩やかになり、自分の限界が見えて来た。もちろん、プレイを続けることで、その限界を超えた選手になる、次の段階への成長があるのかも知れないが、ヘナチョコゲーマーである私は、いつしかこういう考えを抱くようになっていた。
「失敗して自分の点数が下がるのヤだなぁ」
Wii Sports のスコアとは「熟練度」のことだ。この数字は自分のプレイ結果によって上下していくものである。例えばテニスの場合は対戦相手との勝負だし、ボウリングは自分の取ったスコアによって決まる。ゲームに慣れてきて、コツを掴み始めるとグングン点数は伸びる。偉い楽しい。だが、限界は必ず来る。点数が上がったり下がったりと横ばいを続けていくうちに、いつしか上記のような事を考えるようになったのだ。
たぶん、それは自分の限界だった。そして、その限界に対する逃避行動として「ゲームをやらない事」となったのだと思われる。単純な話として。自分のいい時の思い出を残しておきたい心境として。
スコア、点数の必要性について
ゲームにはスコア・点数の概念は必要である。もちろん、駆け引きだけを楽しむゲームもあるし、ロールプレイングゲームやシミュレーションなどはスコア自体が無いので、必須ではないが、一般的には点数(場合によっては時間など)を競うことで「他人」や「過去の自分」に挑戦を続けていく事こそが、ゲームの楽しさである。
Wii Sports は「スポーツである」という事で、それぞれのスポーツにあわせた「点数」が用意されていた。テニスなら「ポイント数やマッチ数」だし、ボウリングなら「倒したピンの数(スコア)」の事だ。だが、コレは「1つの試合、ゲームの結果」でしか無い為、長く続けていくための仕組みとして「熟練度」が用意されている。このスコアを高めていくことで、他の人と競うことが出来る様になっていた訳だ。
Wii Fit のスコアについて
Wii Fitにもスコアはある。それぞれのトレーニングをやると「0〜100点」で評価をしてくれるし、バランスゲームは点数や時間で競うことが出来る。これで、他の人と競ったりすることは出来る。
だが、Wii Sports にあったような「熟練度」の様なものは無い。強いてあるとすれば、「運動貯金」ぐらいだが、これはマイナスの要素は無い。完全にプラス方向のみだし、そもそもこれは単純にプレイ時間と大差無いので、結果的に言えば「他の人より優れている」という競うべきモノではない。
Wii Fitにおけるスコアは、単純に「1回1回のプレイ」だけの単純な記録のみなのである。そして、マイナス的要素はどこにも無いというのが Wii Sports との違いなのだ。
Wii Fit の目標について
Wii Sports の目標は何か。
スポーツであることから、「体を鍛えること」と結論付けても良いんだけど、やはりそれは「習熟度」であったんだと思う。私たちは、習熟度を高めるために何度も何度もプレイを繰り返した。そういう意味では、Wii Sports はゲームであった。
Wii Fit の目標は何か。
殆どの人の場合は「体重」(やBMI)と「バランス年齢」になるだろう。バランス年齢は他の人と競うことも出来るかもしれないが、下げ続けることを目標とするよりも、上げないようにする努力の方が大事だし、体重に関してはもう誰かと競うようなものではない。
Wii Sports とは目標、目的が明らかに違うものであり、ゲーム的ではあっても、ゲームではないのかもしれない。
Wii Fit とは、こんなゲームである。
さて、まとまりが無くここまで書いてきたが、今回も「まとめ」を書いておく。
今回のまとめ
Wii Sports をプレイしていた頃は、毎日が楽しかった。たぶん、今から始めてもまた新たな気持ちで楽しめるんだと思う。決して、プレイに飽きたワケではないのだから。
いや、むしろ今だからこそ、Wii Fit で体重を管理しながら、Wii Sports で体を鍛えるという事も出来る。体重管理だけなら Wii Fit のディスクは要らないから、Wii Sports をドライブに入れっぱなしでもいいし。
いや、むしろダイエットなどの有酸素運動という点では、Wii Fit に付属しているメニューよりも Wii Sports の方が燃焼率は高く、ゲーム性も高いので飽きないだろう。計った訳じゃないけど、ダイエットに持って来いだ。Wii Sports で30分、1時間と体を動かして、それを Wii Fit の「運動メモ」にその時間を追加して、体重測定をすれば良い結果が出るだろう。それを毎日続ければ、熟練度以外の目標が出来て、Wii Sports も今までより長く楽しめるだろう。
Wii Fit と Wii Sports は「どちらか一方だけあればOK」というのではなく、「両方あるともっと楽しい」ものになるかも知れない。いや、なる。
そんな気がした。