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トゥ・ブラザーズ

トゥー・ブラザーズ スタンダード・エディション [DVD]
・・・ヤバイ。

始まって5分でそう感じた。トラが、トラの子供が可愛すぎるのだ。もうね、動物だから演技がどうとか言っても仕方がないんだけど、とにかくトラが可愛い。見た目が、そして仕草が。

トラが猫と同じだっていう事を改めて感じたんけど、飼いたくなるという気持ちが少しわかった気がする。まぁ、日本の一般家庭じゃちょっと無理だけど。お散歩ってワケにも行かないし。

この物語はタイトル通り、2頭のトラの兄弟の物語である。ぶっちゃけ本当はオスなのかメスなのか判りようがないんだけど、タイトル的にも内容的にも「ブラザーズ」で間違いないだろう。そういえば、見分け方ってあるんだろうか。トラの。

人間と動物が両方出てくるお話であるからして、基本的にトラは喋らない。でも、正直凄いな〜と思ったのは、仕草で考えていることがちゃんと判るし、それどころか見た目そっくりなトラなのに兄弟のどちらが兄でどちらが弟かも判るし、お父さんとお母さんも区別が付く。兄弟2頭のそれぞれのたどった運命もわかりやすいし、そこに全くといっていいほど無駄がない。最後まで静かに、そして暖かく彼らの運命を見守ることが出来た。ちょっと幸せな気分。


で、映画と全くといっていいほど関係ない感想とかを考えちゃったんだけど、人間って変な生き物だと思った。理由は「サーカス」。

過去にもいろいろな映画やアニメ、そして小説や絵本に至るさまざまな表現方法でサーカスで働かされる動物たちの悲劇を語ってきている。アニメでいえば「ダンボ」もそうだろうし、数え上げればきりがない。

それらの中では「動物は自由を求めて人間と戦う」という勇気の物語として語られ、基本的にサーカスの団長を含めた人間側は(大抵は1人ぐらいは味方がいたとしても)極悪非道の守銭奴的な描かれ方をしている。

でも、人間は昔からサーカスが大好きであり、トラだけではなく、ゾウやクマなどの猛獣が人間と一緒にいろいろな芸をするのを楽しみに見に行っている。これ、矛盾していないか?

もちろん、私はサーカスを批判したいワケではない。サーカスを楽しみにしている人間が、サーカスを批判する映画を見て喜んでいる。人間とはなんて勝手でいい加減な生き物、変な生き物なんだろうとふと思ってしまった。


って、関係ない話になっちゃいましたけど、映画はとても面白かったです。いや、マジで。だってこんなに真剣に考えちゃったもの。