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A.I.

A.I. [DVD]

以前見た映画のことをふと思い出した。俳優のジュード・ロウのことを話していたからだ。このA.I.の中での彼のキャラクターはかなり気に入っている。ある意味ハマリ役なんじゃないかと思っている。もっとも、彼の出ている他の映画はキャラがぜんぜん違うんで、評価しづらい所でもあるんですが。

ま、でも今日話したいのはそんなことじゃなくて、彼が出ていた「A.I.」について。しかもかなりネタバレ的に”ラスト”について。

まだ見たことがなくて、見たい人はここから先は読まないほうがいいと思う。



以下、ネタバレ ------ ネタバレ ------ ネタバレ


で、この映画。終わる20分前までは結構名作かも?と思ってジンワリとこみ上げる物がありながら見ていた。そう、終わる20分前までは。デヴィッド が海の中に沈んでしまうところだ。

しかし、その後はどうなんだろう?と思う。本当に必要なネタだったのだろうか。なんで宇宙人が出てくる必要があったのか?とか、無理やりママのクローンを作り上げるけど1日しか持たないとか。デヴィッドがママを手に入れた素敵なシーンだが、逆に言えば「ママがいなくなってしまう明日からはデヴィッドはどうするんだ?」という変な疑問がわきあがってしまう。結局『人間になれた訳じゃないじゃん』と。


私としてはデヴィッドが海底に沈んだところで終わっていれば、その後のことを想像する余地が残っていた、と思う。いつか、彼が発見されることはあるんだろうか?とか、その時は新しいママを彼は見つけることができるんだろうか?とか、それともこのまま誰にも見つからないで朽ちていくんだろうか?せつない〜。。。とか。

しかし、いきなり脈絡もなく現れた宇宙人という存在が、この辺りの視聴者の想像の余地を全て奪っているような気がする。そして湧き上がる「じゃぁ、目覚めちゃったあとはデヴィッドはどうなるわけ?」という不要な心配が沸き起こり、ママを一度失った悲しみをもう一度彼は味合わなければならないわけ?とかいう不条理な感情が生まれてしまうだけのような気がする。かわいそうジャン。起こすなよ!と。


もう2年近く前に見たので、細かい内容は忘れてしまった。違っているかもしれない。でも、もし次に見る機会があるとしたら、20分前で私はTVの電源を切ると思う。