朝限定。
『"朝専用"って書いてある缶コーヒーってあるじゃん！』
と、後輩に話しかけた。
「え、あ、はい。ありますね」
『あれってさ、ズルイと思うんだよ。っていうか、"朝専用"って書いてあると、"朝"以外に買って飲んでたら変な人だと思われちゃうじゃん』
「そ、そうですかね。そうでもないと思うんですけど」
『でも、飲んでいいなら、"朝推奨"とかで"専用"じゃない方が正しいと思うんだよね』
「そういう書き方もどうかと思いますけど」
『っていうか、"朝専用"の缶コーヒーの"朝の売り上げがすごい！"とか言われても、そりゃ"朝専用"って書いてあるんだから"朝買う人"しかいないんじゃないか？とか思うワケじゃん』*1
「はぁ、そうですね」
『どうせ"朝専用"をうたうなら、自動販売機で"朝しか売らない"とかの"時間限定販売"とかにすればいいんじゃないだろうか』
「はぁ」
『それなら"朝しか買えない"んだから、"朝専用"でも問題ないし。むしろ"朝限定"。限定って言葉の方が売り上げ的にいいんじゃない？』
「それ、販売機会の損失とかになりませんか？」
『そもそも"朝専用"で、朝に売れている、朝しか売れていないという状態なら同じだろう。それに自動販売機のストックとかを考えて、朝以外は売らないとなると場所が勿体ない気がするけど、むしろそこに付加価値をつけるという話にしたらどうか』
「付加価値？」
『名古屋だっけ。朝の喫茶店でコーヒーを頼むとおにぎりが付いてくるの』
「名古屋ですね。モーニングセットとか」
『それを缶コーヒーに展開すると言うのはどうだろうか』
「といいますと？」
『缶コーヒーって大体ショート缶じゃん。もう少し高さがあっても自販機的には大丈夫だと思うんだよ。２５０ｃｃの缶サイズ』
「はぁ」
『そこで、だ。ちょっと前まで缶コーヒーにおまけのオモチャが付くサービスがあったじゃん』
「ありましたね」
『それと同じ感じで、朝限定の缶コーヒーに朝食がついてくると言うのはどうか』
「それ、毎朝自販機に入れる人が大変じゃないですか？」
『いや、別に生もののおにぎりを入れる訳じゃなくて、ある程度保存の利くもので言いと思うんだよ。パンとか』
「はぁ」
『そうだ。パンといっても乾燥しているラスクとか、密閉してあるカロリーメイトとかでもいいかも。一口サイズにして』
「なるほど」
『そういう新規展開があってもいいんじゃないだろうか』*2
という話をした。朝から。むしろ、朝限定。
