みた、こと。きいた、こと。

合言葉はSite Seeing

浮遊(2)。

続き。
ベッドに投げ出されてからもなんとなく恐くて寝た振りを続けていたが、しばらく様子をみて寝返りをうちながら周りと自分の状態を確認してみた。
当然辺りには誰もいない。いるハズもない。そして、投げ出されたハズの自分は布団の中にいた。掛け布団の上でも、それがズリ落ちているワケでもなかった。
物理的に言えば。常識的に考えれば、自分は動いていなかったのは間違いない。
きちんと目を開けて枕元の携帯で時間を確認する。寝てからそれほど時間は経っていない。
もう一度寝る姿勢を取りながら考えた。
『幽体離脱ってこんな感じなのかな』