魔女の宅急便
今週は「ジブリウィーク」と題しまして(題してないけど)ジブリ作品を順番に紹介して行っているワケだが、今回は「魔女の宅急便」になる。といっても、さすがにコレだけ有名な映画だと、ストーリーを紹介したりするのはもう恥ずかしくてやってられない。
たぶん、私が見たジブリ作品の中でも2番目ぐらいに回数多く見ていると思う。そういう意味ではかなり好きな作品になるだろう。
というワケで、この映画の好きなポイントは何なのか?について考えてみたんだが、それは「緩急が付いたストーリー」という事になる気がする。
このレビューを書くのに見返していないので、ちょっと自身はないんだけど、この映画を展開上のパートに分けると、以下の8つになると思っている。
- 旅立ち
- 仕事開始〜新しい出会い(トンボ)
- 仕事失敗(おばあさん、画家さんとの出会い)
- スランプ期
- 画家さんちでお泊り
- 仕事再開とトンボの自転車
- おばあさんの家訪問
- クライマックス
濃い。非常に濃い。これをもうバッサリと全12話ぐらいのアニメにしても良いんじゃないか?ぐらいの感じで濃い。宅配便の仕事な部分を増やして、一話完結的な人間ドラマを持たせれば、軽く2シーズン分は稼げると思うし。
これだけストーリーに起伏が必要な理由は主人公の設定にあると思う。
ナウシカの様に世界を救うような話ではなく、ラピュタの様に幻の天空の城を探すような冒険活劇でもなく、トトロの様に夢の様な世界のお話でもない。魔法の力というのが存在する世界で空を飛べるだけの普通の女の子のお話である。
いろんな事で悩むし、自分を見失ったりする。それでも頑張らなくちゃって思いながら、ジタバタと足掻いてみたりする。そんなとても身近なお話。
だから、この作品は私達を虜にするんじゃないかと思う。
そして、この映画は子供から大人に成長していく過程をしっかりと表現している。子供と大人の葛藤。大人になると失うものがあるという事も含みを持たせている。ジジと会話できなくなったりしてさ。
大人になっていくことを決意する主人公の言葉は、エンディングの後のラストシーンで語られるこの手紙で全て表現されている気がする。もはや名言と言っても過言ではないだろう。
落ち込むこともあるけれど−
わたし−
この街が好きです。