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銀河英雄伝説 (1) 〜黎明編〜

銀河英雄伝説 1 黎明編 (創元SF文庫)
ここしばらく振りに本を紹介しようと思う。
っていうか、今更取り上げるのも何?って感じで有名なこのシリーズを書く。
っていうか、何か急に読みたくなって本屋さんに行ったら、新装版で出てるんじゃん!ぐらいの感じの勢いでムラムラして買った。特に反省はしてない。*1

以下、個人的な感想。っていうか、想い出語り。っていうか、駄文。
っていうか、"っていうか"ってうるさいっていうか。そんな感じ。

私の子供の頃の話。そりゃ、電話は廊下に一台、洗濯機は二層式、TVは一家に一台で、ビデオデッキはプチ・スネ夫ぐらいしか持っていなかったけれども、放送自体はとっくにカラーだったよ!みたいな、そんな時代にこの物語は出版された。

とはいえ、その頃に出合った・・・というワケではない。実は、最初に読んだのはその頃から4〜5年ぐらい後の話で、たしか「兄が買ってきた」んだと記憶している。で、部屋に置いてあったのを薦められたんだかこっそり読み始めたんだか良く覚えていないけど、とにもかくにもそのストーリー構成、展開、世界観のどれをとってもどっぷりと浸かる事の出来た最初のSFノベルズだった。

これだけの規模のお話を、今の時代に作家が一から創作しようとしても、いろんな意味で難しいんじゃないかと思う。あまりにも壮大過ぎると、人気が出るのに時間がかかってしまうし、逆に戦闘シーンや人物描写などに凝り始めると、局所的になり過ぎて深みが出ない。そこらへんの少年漫画を読んでいる方がはるかにエキサイティングだ!って事になりかねない。


で、この小説であるところの『銀河英雄伝説』はどうなのよ?という話をすると、もう絶妙なバランスで作られている。個性的なキャラクターと、それぞれの住む国家背景と世界観。華やかなる艦隊戦闘と展開される戦術的知略・智謀、軍事的な衝突が無い時の政治的策謀の数々と、それぞれが畳み掛けるように展開される。

全体を通して言えば中弛みな部分はあるにしても、この物語が描いている内容はタイトル通り「ヒロイック・ファンタジー」というか「叙事詩」的なものである。


作品としては古い部類に入るものなので、『タイトルは聞いたことがあるけど、読んだことはないかも』的な人にはぜひ強くお勧めしておきたいものだ。*2


なお、この作品を読むときのコツは、『数字に惑わされないこと』だ。

作者のこだわり的にかなり細かい数字が作中にこれでもかっ!って位出てくる。でも、そんな数字をいちいち気にしていても仕方が無いので、『わぁ、すごい』ぐらいで読み流した方がいいです。なにせ、1回の戦闘で数千万の人があっさりと蒸発して行っちゃう感じなので。

もうね、どんだけ?って感じ。*3 *4

*1:パチンコで登場したからだろうか。これもポロロッカ現象?(『さよなら絶望先生』的な意味で。)

*2:ところで、現在「8巻」までしか出ていないようだが、外伝も含めて全巻発売されるんだろうか。出たら買うけど。普通に。

*3:ま、惑星間どころでも恒星間どころでもなく、銀河間の戦争ですからね。ツッコミ所も多々あれども、細かいところは気にしちゃダメ。

*4:どうでもいいけど、銀河英雄伝説の「イゼルローン要塞」は直径60キロで、どことなく似ているスターウォーズの「デス・スター」は直径120キロです。ほんと、どうでもいいことだけれども。