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ダーティ・ハリー3

ダーティハリー3 [DVD]
人気「ダーティ・ハリー」シリーズの第3弾。ちなみに原題は「THE ENFORCER」。"enforce" とは「(法律などを)施行する」とか「強いる、押し付ける」の意味。とてもこのシリーズらしいタイトルだが、やはりこのまま邦題にしても誰も判らないかも。

ちなみにこの映画はどちらかと言えば好きな部類に入るんだけど、これもやっぱり「ダーティ・ハリーじゃなくてもいいんじゃなくね?」と思った。っていうか、ベテラン刑事+新米警官(場合によって女性)というシチュエーションは、刑事モノ映画のある意味王道だし。

ストーリーは

武器の格納庫が何者かによって襲われた!犯人は街を爆発させると脅迫状を送りつけてきた。犯人と接触し、致命傷の手傷を負った昔の同僚が残した言葉をヒントに、ハリーは犯人の割り出しを急ぐ。だが、市長に媚を売る上司の命令で、新米女性警察官を新しい相棒として付けられてしまった。困惑するハリーだったが、彼女の根性に呆れつつも感心し、共に捜査を進めていくのであった。

って感じ。上のストーリーから「ハリー」の言葉を「主人公のベテラン刑事」に置き換えるだけで、違う映画になってしまうような気がする。いや、なる。っていうか、そういうの、ある。

やたらと男臭かったこのシリーズ(だからなのか、お約束の様に女性のヌードシーンがある。アダルトビデオの撮影シーンとか、そんな感じでロマンチックなシーンじゃないんだけど)にも華を!って感じなんだろうか。そういう意味では、事件の内容も、全体的な展開も、シリーズの中では一番オーソドックスな気がする。


サスペンスモノとは違い、ヒーローとなりうる主人公がいる刑事モノ映画の場合、観客に対して感情移入させる対象を「主人公にするか」「被害者にするか」でストーリーは大きく変わる。私の感覚では、ダーティ・ハリーシリーズはむしろ後者の「被害者に感情移入させる映画」だと思っている。その上で、ハリーに敵を討ってもらえる(漢字的には"撃って"が正しいか?)事で、掬われるというかなんていうか。日本の時代劇でいえば、「必殺仕事人」はこの部類に入る。そういう点で、この3作目(実は2作目もなんだけど)は中途半端だったかなぁ〜と感じている。


っていうか、ロケット砲が使いたかっただけなんじゃないだろうか。監督的に。そんな、感じ。