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コラーゲンって。

昨日書いたレシピの中で「コラーゲンがたっぷりになる」なんて書き方をしたが、誤解されるとアレなんでちゃんとかいておこうと思う。コラーゲンがたっぷりでも、「これを食べたからと言ってお肌が "ぷるんぷるんになる" わけじゃないよ!」と。

そんな夢も希望も無いようないい方もアレなんだけど、ちょっと前にTVを見ていたら、「最近はコラーゲンボールを入れた鍋が流行っているんです!」みたいな事をやっていて、その中でも「コラーゲンがたっぷりだから、お肌に優しい!」的に紹介していたので、基本的性格を「属性」として言い表すならば「天邪鬼」な私はこういう話を聞くと、ついつい「うそだぁ」って思って調べちゃう。

そんな経緯もあって調べたことを書いておこうと思う。

ぷるんぷるんのお肌の為に。

毎度おなじみ、Wikipedia で調べてみるとこう書いてある。

コラーゲン

コラーゲン (Collagen) は、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつで、多細胞動物の細胞外基質(細胞外マトリクス)の主成分である。体内に存在しているコラーゲンの総量は、ヒトでは、全タンパク質のほぼ30%を占める程多い。また、コラーゲンは体内で働くだけでなく人間生活に様々に利用されている。ゼラチンの原料はコラーゲンであり、化粧品、医薬品などにも様々に用いられている。

ここだけ読む限りでは別に「うそだぁ」には程遠い。

しかし、この後の情報を読み進めていくと、興味深い情報が出てくる。

コラーゲン (アミノ酸組成)

またこの反応の際にはビタミンCを補酵素として必要とするため、ビタミンCを欠いた食事を続けていると正常なコラーゲン合成ができなくなり、壊血病を引き起こす。
(一部抜粋)

これは、体内でコラーゲンを作り出す時の反応を言っている訳だが、まず「ビタミンCを一緒にとらないとダメ」と言っている。これは、覚えておく必要がある。

コラーゲン (種類と分布)
I型コラーゲン
線維性コラーゲン。最も大量に存在するコラーゲン。骨に大量に含まれ、骨に弾力性を持たせるのに働いている。皮膚の真皮にも非常に多く、皮膚の強さを生み出す働きがある。(中略)なお化粧品のコラーゲンは保水のために配合されているのであり、皮膚にコラーゲンを塗ったからといって、それが摂取され皮膚に良い効果をもたらすような事は無い。

皮膚から吸収はされないらしい。これも覚えておきたい。

コラーゲン (産業利用)
ゼラチン
ゼラチンは、高温(哺乳類から抽出されたもので40度前後、魚類から抽出されたものではそれより低い温度)で変性させたコラーゲンである。コラーゲンのらせん構造は、高温では壊れて三量体が解離し、立体構造が変わったトロポコラーゲンが遊離する。これは、水に溶けるなど、コラーゲンとは異なった物理的・化学的性質を示し、ゼラチンと呼ばれる。ゼラチンは、コラーゲン配合と表記されている化粧品や補助食品、あるいはゼリーの原料として用いられる。

「ゼラチン=コラーゲン」ではない。変性(性質が変わってしまった)コラーゲンである。そう、コラーゲンは熱に弱いのだ。これは覚えておきたい。

コラーゲン (健康食品としての意義)

コラーゲンはタンパク質の一種だが、アミノ酸まで分解されなくとも小さなペプチド(分子量500-15,000)まで分解されれば消化管から体内にとりこまれる。しかし、取り込まれたコラーゲンペプチドは皮膚、肝臓、腎臓、脾臓、筋肉、軟骨など全身に分配され、必ずしも目的の部位にだけ届くわけではない。(部分抜粋)

つまり、だ。上のいくつかのポイントをまとめると、だ。

  • コラーゲンは体内または体外(鍋など)で熱により分解され変性する。
  • 変性したコラーゲンはタンパク質やアミノ酸となり、これによって初めて体に吸収される。
  • 吸収されたタンパク質またはアミノ酸は体中でいろいろな用途に使われる。
  • 再びコラーゲンになるのは「自分の体で再生成」された時である。
  • その際にはビタミンCが別途必要である。

という感じになる。つまりは

 「結局、コラーゲンを生成するのは自分の体」

って事なので、

 『コラーゲンを取ることを目的とするんじゃなくて、まずは新陳代謝を高めて体の細胞を活性化が先だから!あくまでも食べたコラーゲンは(体内で再生成するための)コラーゲンの素だから』

って事だ。要するに。

ただし、この話しを合コンとかで「知ってる?コラーゲンって食べただけじゃお肌ぷりぷりにならないんだよ!」なんてネタで使うと、その後のフォローが大変となりますので十分ご注意下さい。私の日記ではその場合の責任は取れませんので、よろしくお願いします。