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吾唯足知。

先週だったかな?TVをぼんやり見ていたら、京都の「龍安寺」の特集番組をやっていた。その中で茶室の入り口にある「蹲踞(つくばい)」には「吾唯足知」という四字熟語が刻まれていると紹介していた。(参考⇒Wikipedia龍安寺」)
意味については解釈によって諸説あるような気がするけど、その番組内ではこんな風に説明していた。

吾唯足知
足りないことを知っているものは、欲求に惑わされず心豊かになれる

とかそんな感じの。実は(大きくは無いけど)昔実業家だった今は亡き私の祖父の家の壁に

「足る事を知る者は富む」

という誰の言葉か知らない紙が貼ってあったのをよく覚えてる。意味は若干異なる*1 が、龍安寺の蹲踞に書かれている言葉も「なるほど興味深いな」と思った。


・・・。


ここまでで終われば「いい話だね」で終われるんだが、実は続きがある。このTV番組、この言葉を紹介した後にこんな内容の続きがあったのだ。

「失われた竜安寺の襖絵を捜し求める」

なんでも、諸事情により売却され所在の判らなくなった71枚の襖絵を世界中を飛び回って探し出し、CGで完全再現する!という企画だった。

この番組を見て

探さなくてもいいんじゃない?完全を追い求める必要は無いってことなんでしょ?あの「吾唯足知」って言葉は。

と思った。 いや、もしかすると「完全を求めるものの果敢無さ」を番組を通じて見せてくれたのかも知れないが。考えすぎだと思うけど。

*1:「富む」の解釈を「お金」とするか「心」とするかでまた解釈が変わると思うけど。