みた、こと。きいた、こと。

合言葉はSite Seeing

スーパーサイズ・ミー

スーパーサイズ・ミー 通常版 [DVD]
ちょっと前に話題になったこの作品。会社の後輩がDVDを貸してくれたので、忘れる前に見ておいたんだけど、これも忘れる前に書いておきたい。

映画を簡単に説明すると、

30日間、朝昼晩とマクドナルドのメニューだけを食べ続けると人間はどうなっちゃうのか?

という話しである。とはいえ、マクドナルドだけが問題ではなく、ファーストフードに頼る現代社会の問題点を模索している映画である。

この映画は「ドキュメンタリー」である。とはいえ、あくまでも「一人の男の人の体験談」でしかない。だから、それを踏まえて冷静な眼で見なければならない。

そして、冒頭にも書いたが、マクドナルドだけが問題ではない。あくまでも資本主義社会において経営の効率化、消費者へのサービスとして安く早く多く食べ物を提供するファーストフード業界の存在の意義と、それに傾倒し続けて成り立っている現代社会への啓蒙が目的だ。

結論として「毎日食べ続けると体がおかしくなる」という点については、驚きというよりも「そりゃそうだろう」という納得に近い。それは別に家でご飯を食べたとしても、偏っていれば同じことが起きる。ただそれだけのことだ。


この映画を見て「もうファーストフードは食べない」と決めて実践することはたぶん出来るだろう。それも決して悪いことではない。でも、その先にある現代社会の矛盾に気が付かない限り、家庭の食事においても同じことが起こることは知っておかなければならない。


ひとつ、興味深かったのは「ビッグマックを食べ続ける男」が出てきたことである。今まで2万個ものビッグマックをひたすら食べ続けているが、だが、彼はとても背が高くスリムで健康そのものである。彼が特異体質だからだろうか。もしかするとそれもあるかもしれない。でも、彼はビッグマックだけを食べていて、セットメニューを頼んでいないという。

そして、その逆に学校でフライドポテトとジュースだけを食べる女子高生達が紹介された。彼女達は「ダイエット」と称し、フライドポテトを「ベジタブル」だと答えた。それが本当に健康に繋がっているかは考えていない。いや、知らないだけなのだろう。


つまり、そういうことだ。何が原因かに気付いていなければ、1つのルートを排除したところで、同じことが繰り返される。その点はしっかりと見極めなければならない。この映画はその1つの形だ。