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一瞬の風になれ (1)

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-
先週、本屋さんに立ち寄った時に『たまには何か本でも読もうかな?』って思って手に取ったのがこれだった。あまり深いこと考えずに。なんとなく春を感じさせるタイトルだったし。中身も読まないで。

最初読み始めて直ぐに、すごい違和感を感じた。言葉遣いというか、表現というか、心理描写というか。とにかく、真っ先に感じたことは『これが今風の書き方なのかな?』だった。なんていえばいいんだろう。いうなれば、ラップの様な感じだ。

しかし、音楽の何が判るワケじゃないので、そもそも『ラップ』という言い方が間違っているかもしれないが、1つ1つの文章が比較的短く、淡々と書いてあり、心理描写も深く突き刺さるというより、もやもやとした感じにしてある。読んでいて同じような感じでグルグルと回っているとてもけだるい感じが似ていると思ったのだ。話の流れが微妙に飛び、中途半端に切れて終わっていたりすることもある。段落毎に「起承転結」があるとするならば、この書き方は「承起転滅」って感じ。なんとなく始まっていて、あわてて説明に戻って、事態の変化を書いているんだけど、もうどうでもいいよって感じで終わる。

これ、たぶんワザとなんだろうと思う。思春期的嗜好回路を表現しているんじゃないかと思う。自分がこんなだったかはよく覚えていないけど、今時の子はこんな感じな気がする。


ちなみに内容はサッカーが上手くならないコンプレックスに悩む主人公が、高校進学を機に友達と陸上部に転向してひたむきに走り始めるというお話。話が進むにつれて違和感の様なものはなくなってきた。そして、だんだんと面白くなってきた。

昨日、早く帰れたんで2巻を買ってみた。
読み終わったらまた書くかもしれない。