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CUBE WORLD

G:image Cube World Pack2(グレー&ブラック)
(ホワイト&ダークグレー) (グレー&ブラック)

この日記にしては珍しく『デジタルなトイ』のことを書いてみる。発売されてからそれなりに時期も経っているので、あえて紹介するのは恥ずかしいが「CUBE WORLD」というおもちゃである。

実はひそかに買って家に置いておいたんだが、家にいる時間は短いしそれじゃなんとなくつまらないので、やっぱり会社に持っていこうと思った。オモチャを持って行くなんて!会社って何?って気がしなくもないけど。まぁ、それはそれってことで。

コレについての詳しい説明は他の方のいろんなサイトを読んでもらえれば、と紹介しておきながらいきなり放棄するという荒業を駆使するワケなんだけど、実はこのオモチャは個人的にとても興味深く見ている。それは、あえて大げさに言うならば『ユビキタス社会』の方向性の一端を表していると思っているからだ。

とまぁ、書き出しは本当に大げさなワケだし『繋げて遊ぶ』というオモチャは、今までなかった訳ではない。4〜5年前には太鼓を並んでコトコト鳴らすおもちゃもあったし*1、今時『たまごっち』でも『携帯ゲーム機』でも普通に通信機能は付いている。決して珍しいものではない。

でも以下の3点については、このオモチャの示す将来的な可能性だと思っている。

  1. 機能拡張性
  2. 連動制御/相互干渉
  3. 姿勢制御検知

それぞれについて今日は思いっきり書いてみたい。なんか、久しぶりだぞこんな勢い。

機能拡張性

あえて強調するまでもなく、この機能はこのオモチャの売りの一つだ。
CUBE同士をつなげることでいろいろとアクションが変わるという。だが、現時点ではコレはまだまったく完成されていない。ソフトウェア的な側面で言えば、それぞれのアクションは既に決められているものであり、機能拡張性があるとはいえない。ココは将来的に研究開発されていく所だと思うが、私が言いたいのはそれとは違うハード的な側面である。

たしか以前、富士通が同じようなコンセプトで『キューブ型のパソコン』を研究開発していた。それぞれのキューブはパソコンで言うところのパーツ(部品)にあたる。そして、ハードディスクを増設したければ、そのハードディスクのキューブを買ってきて、いままで使っていたパソコンキューブの隣(あるいは上でも)に置くだけで増設完了という。

かなり古い話を持ち出して恐縮だが、以前から私はこれと同じようなこと *2 *3 *4 を考えていた。だから純粋にうれしいのだ。こんな感じで機能が増えていくという感覚が。

このオモチャに関して言えば、将来的には2つ分、あるいは4つ分の大きさのキューブを登場させ、そこには人は住んでいないが『映画館』だったり『体育館』だったり『レストラン』だったりするととても面白いと思う。*5


そして、機能拡張性としてはもう少し注目すべき箇所もある。このオモチャは磁石を使うことで『接点をある程度固定化』させることが出来ている。将来的なユビキタスの社会では無線によるものが主流となる可能性が高いが、それ以前にこういう形態でも機能拡張性が望めるのであれば、それでも良いと思う。

たとえば無線では不可能だろうが、電源供給機能を有したCUBE*6が1つあれば、その周りのCUBEは電池がなくても動くようにすることも出来るハズだからである。*7

今のシリーズではたぶん無理だが、そういう方向性を垣間見ることが出来るという点で、とてもロマンを感じる。とてもドリームである。

連動制御/相互干渉

遊んでみると判るが、それぞれのCUBE内に住む棒人間はお互いに挨拶したり、行き来しあったりしていてとても面白い。
でも、残念ながら前述の通りコレはまだソフトウェア的に既に決められているものであり、やはり将来的には『ハード的にも干渉』して欲しいと思う。

具体的に言うと、CUBE同士をつなげているのにも関わらず、電源は個別に全て押さないと繋がっていないと判断されてしまう。そして、それぞれがそれぞれでオートパワーオフ機能を持っているため、真ん中のキューブを触らないで放置しておくと、先に真ん中の電源が切れて断線状態になってしまう。
でも、本来なら『全てのキューブで同一の時間を共有』するべきだと思うし、出来ることなら『どれか一つを押したら繋がっているみんなを起こしに行く』と動作するべきではないだろうか。隣のドアを叩いて。次々と連鎖して。もし、そんな動きをしたらかなり燃える。とてもフィーバーである。とてもファイアーである。

そして、たぶん将来的にはそういうモノが求められていくと思う。

姿勢制御検知

残念ながらこの CUBE WORLD 的にもおまけ程度の機能であり、意外にさらりと流されているが、私はこの部分は結構注目している。
CUBEを倒すことでその中にいる人が転んだり落っこちたりリアクションをとる。それはつまり、機械自体が自分の姿勢・状態を検知できているということだ。

デジタルカメラで写真を撮影した場合、カメラを横向きにして撮ったにもかかわらず、撮影された写真は横向きのままなので、画像編集で写真を加工しなければならない。でも、機械自体が自分の姿勢を把握してくれていれば、こういうことをする必要はなくなり、撮った写真を見る時には既に天地を合わせておいてくれることも出来る筈だ。

生き物には必ず『耳石』と呼ばれる平衡感覚検知の機能がある。これはそれを代替する機能と言う訳だ。既に『デジタル砂時計』や『スイッチのない目覚まし時計』なども商品化されており、この手の姿勢制御はますます注目されていくものだと思っている。

とてもファンタスティックである。とてもアメージングである。


とまぁ、一気に書いてみた。読み返していないので、誤字脱字は勘弁ってことで。

さて、この CUBE WORLD。夏に新シリーズがさらに発売されるらしい。色もカラフルで。
ちょっと引かれる。もうね、『なんの役に立つの?』とか『バカじゃん?』って言われても。

CUBE WORLD SERIES2 PACK1(MIC/DUSTY) G:image

*1:とても欲しかったんだが、当時は事情的に却下された。

*2:パソコンは家電になれるか。過去記事→id:kenbot3:19970730:p1

*3:パソコンは家電になれるか。その2。過去記事→id:kenbbot3:19970805:p3

*4:三河屋パソコン。過去記事→id:kenbot3:19991019:p1

*5:『TOWER』というゲームっぽいが、それをハード面でやるイメージだ。

*6:何個か置ける台のようなものでも良いかもしれない。

*7:そして、自分が相手のCUBEから何個分離れているのかなども情報として取るべきである