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あらためて「24」(その3)

そういえば以前、「大統領候補婦人がキライだ」とか書いた。出てきた時から「コイツはたぶんキライ」と思っていたが、予感が100%的中してワーストキャラになっている。っていうか、あの人が出ているシーンは早送りしたい気分だ。もし、次世代DVDとかで「人」をメニューから選ぶと「その人が出ているシーンを選んで連続再生」なんて機能が付いたとしたら、逆に「この人が出ているシーンは外して連続再生」ってのが欲しい。というか、それじゃストーリーが判らなくなるか。でもまぁ、いいよ。そんな気分。

で、何がそこまで嫌いかっていえばまず、あの表情がキライである。人を見下したような目つき。そして、言葉を選んでいるかのような喋り方。音を「ミュート」にしてセリフを聞こえないようにしてあの人の口元だけを見ていると「あ・ん・た・は・バ・カ」と言われている気がする。もちろん、そんな事は言っていない。そもそも英語だし。喋ってるのは。

で、もう一つキライな所は「自分のためなのに人のためという」所だ。人を動かすときの一番簡単なセリフ「貴方のためなのよ」という言葉は、とても強力だがこの人の場合は使い過ぎな訳だ。そして、それで判ってしまうわけだ。「結局は自分のためなのね」と。

そういう点では、このドラマにおけるスタッフを評価していたりする。ここまでストレートなキャラクターを出してきている所に。たぶん殆どの人が彼女に対して好意的な解釈をしないであろう。それは男性であろうと女性であろうと老若男女あまり好きじゃないはずだ。

主人公であるジャックは好き嫌いが分かれるだろう。私は好きな方じゃない。でも、ジャックに憧れる人もいるだろう。では、大統領候補はどうか。殆どの人が憧れるだろう。でも、私は「ありがちキャラ」に分類している。アメリカ人が好みそうな大統領像だからだ。

ストーリーの全体を通して登場しているにもかかわらず、犯人より嫌われるキャラクターになっているという時点でそれはもう「すごい事なのよ」という気がしているわけで、犯人たちはジャックにこだわらないで最初からこの人を巻き込んだ方がよかったんじゃないか?とか思うんだけど、彼女は彼女なりに大統領候補な夫を愛していたのかもしれないという疑念はぬぐえない訳ですが。

でも、そんな屈折した愛はいらない。やさしくしてくれよ!