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フック

フック コレクターズ・エディション [DVD]
この単語を見た人の内、かなりの数の人が「フックって海賊の?」と思うことだろう。そう、ピーターパンの宿敵とも言える、「キャプテン・フック」の事だ。というワケで、この映画はピーターパンのお話。

でも、最初に断っておくけど、個人的にはイマイチだった。ついでに言うと、これは子供が見てもつまらないだろうな、と思った。ダスティン・ホフマンはがんばっているんだけど。それとも、もう私が大人になっちゃったから?そうなの?そうなの?

監督が「スティーブン・スピルバーグ」だし、主役のフックが「ダスティン・ホフマン」だし、宿敵のピーターパンは「ロビン・ウィリアムズ」だし、妖精のティンカーベルは「ジュリア・ロバーツ」だし、もうなんていうかすっごい豪華キャスト。

でも、だからなのかもしれないけど、素直に見れなかった。なんか、なんていうか、見ていてとても痛かった。特に痛かったのはピーターパン。設定がネバーランドから人間の世界にやってきて子供で居る事をやめてしまったという40歳、仕事人間。もうね、それがとにかく痛かった。映画としてはそういう設定もありなのかもしれないと思ったけど、そういうのはやらないで欲しいとも思った話だった。*1

もう1つ痛かったのはティンカーベル。個人的には笑顔が可愛いし結構好きな女優さんなんだけど、やっぱり妖精って言うのは無理があったかな?と。なんか可愛いんだけど、やっぱり妖精とはいえ大人になっちゃったのかな?と。っていうか、ピーターパンに恋心を抱いているかのようなシーンはどう考えても入れないで欲しかった。既に結婚していて子供もいるピーターにそういう方向性はストーリー上おかしいだろう?と。もう、なんかその時点で「大人の映画」にしてしまっている。素直に「ピーターパンを楽しませて!」って気になった。


・・・あ。主役のフックの話が出てきてないじゃないか。
というワケで、キャプテン・フックですけど、やっぱりダスティン・ホフマンは凄いな〜と思う。もちろん、ピーターパンとティンカーベルに比べれば、そもそもの年齢設定自体にも無理がないからといえるんだけど、でもやっぱり「味があるキャラクターだな〜」と正直思う。タイトルが「フック」であることは意味があるなと感じる。この人に関してはこの映画であまりいう事はないかもしれない。あえて言うとするならば、ラストのフックの扱いだ。ネバーランドにおいて「フックのいない世界は考えられない」っていうのは私も賛成だったんだけどな。イマイチああいう終わり方をしたのがよくわからない。


総括的に言えば、この映画はピーターパンの映画って言うつもりで子供に見ても多分面白くない。そういう意味で大人な映画なんだろう。改めてあらすじを書いてみると、

仕事一筋で家族との関係もギクシャクしていた男が、誘拐された子供を助ける為に命を懸けるうちに、見失っていた本当の自分を取り戻し、家族の為に仕事を捨てる決心をする。

といえる。なんか、コレだけ聞くと「あーっ、前に見たことある。なんだっけ?」って感じになってしまう。っていうか、欧米人が好きそうな感じだよね。でも、設定がピーターパンってだけで、内容は本当にコレだけだし。言い切る私もアレですけど。すみません。

余談。

そもそもネバーランドは時間の止まった夢の世界なんだから、生と死を表現するのはあまり良くないと思うんだよね。喜怒哀楽の感情を表現するのはいいけど。なんか、ラストの元リーダーの男の子のシーンは無理やり感があってヤだなぁ。しかも、次のリーダーがあの子か、と。それも狙い過ぎだよな〜と。うーん。。。

*1:でもアクションシーンも含めて、ピーターパンへの自覚の前後でスタイルも雰囲気もガラリと変わっていたのは、ロビン・ウィリアムズやっぱりスゲェと思った。