みた、こと。きいた、こと。

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セブン

セブン [DVD]
最近、天気が雨模様。もうそろそろ梅雨か?なんて気の早いことを思ったりもするんだけど、雨といえば私が思い出す映画はこの「セブン」だ。そもそも雨をテーマにした映画じゃないのに、そう思っちゃうのはやっぱり強烈なインパクトを放っていたからなんだろう。

有名な映画だからあまり細かく書きたくないんだけど(他に書いている方たくさんいるし)、「みた、こと」としては書いておかねば!と思うわけで。

陰鬱とした雨の降りしきる犯罪の街、ニューヨーク。退職間近のベテラン刑事と若手刑事の2人が殺人事件の現場に呼ばれた。そこで起きていた殺人は今まで経験した事の無いほどの猟奇的な現場だった。
その後、2人の前に次々と起きる殺人事件の数々。果たして犯人は何者なのか。そして、その意図は何なのか。

とまぁ、これだけ書くと「フツーの刑事ドラマ」みたいだな。でも、この映画は実は一種の「サイコ・サスペンス」だと思う。もしくは「サイコ・スリラー」と言った方がいいかもしれない。ありきたりの刑事物だと思うと、見ている内に混乱する。ただし、「刑事」っていう立場もとても重要だから無視できないんですけど。


とにかく、殺人事件のシーンがエグい。1つ1つ全て夢に出てきそうな殺され方だ。でも、この映画のうまいところは「半分以上想像で補わせる」という所にある。全部を見せないんですよ。ある意味でいやらしい作りなワケですが。だから、「何が起きたのか判らないままストーリーが進む」という事になる事がある。

そもそもこの映画、日本人には結構むずかしい。理由は「キリスト教」と関係あるから。「7つの大罪」とかいっても、空で全部言える人はそうはいないだろう。だからそれが基礎知識として当たり前の様にスラスラと解説されてしまうので、そこを指折り数えて理解しようとしている内にストーリーが進んでしまい混乱する。


なので、この映画は「7つの大罪」と「個々の猟奇的殺人」を噛み砕きながら何度か見る*1方がいいのかもしれない。つまり「DVD向き」な映画だと思う。映画館で見るとちょっとフラストレーションが溜まったまま帰る事になったかもしれない。


モーガン・フリーマンの渋さもいいけど、この映画のブラッド・ピットは結構好き。ラストシーンまでつながるいいキャラクターを演じていると思う。っていいながら、一番かわいそうなのは「奥さん」とか思うあたりが捻くれてますね、私。

さて、雨の日で思い出した映画ではあるが、雨の日、特に梅雨の時期には見ない方がいいかもしれない。私の様に、雨が降るたびに思い出すことになるから。

*1:とはいえ殺人事件が猟奇的なんで、何度も見たいシーンじゃないんですけど。エグくって。。。