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TAXi

TAXi [DVD]
これ程までに「ハンサムとは言えない」主人公が、「カッコイイ(はぁと)」とマジで惚れてしまいそうになった映画は今まであったろうか。いや、そうはない。

マンガの世界ではいくつかあった。例えば「ガラスの仮面」。最初にページを開いた直後に、私はこのマンガが好きになれるか?と正直思った。だが、2ページ、3ページと読み進み、1話を読み終わった頃には既に抜けられない世界に陥れられていた。あまりのキャラクターの濃さに身構えておきながら、その内容の濃さに気が付くとドップリとはまっている。。。この映画もそんな映画だった。

自分のタクシーを改造してまで街中を猛スピード(しかし安全運転?)で走り回る(スーパー)タクシードライバーのタニエル(サミー・ナセリ)は、ちょっとしたことから強盗団を捕まえる様に警察に協力させられてしまう。

武器も持たずに自分の愛車とドライビング・テクニックだけで、はたして彼は強盗団を捕まえることは出来るのか?!


って、感じのストーリーはとってもわかりやすくて、とってもシンプル。でも、この映画の特徴的なこととして「車種別」の対決であるところにある。フランス映画の主人公が乗っている車は「プジョー」。フランスを代表する自動車である。対する強盗団はドイツの「メルセデス」。敵と味方の車が車種で判るようになっている点でも(車にちょっと興味があれば)見ていてカーチェイスが安心して盛り上がれる。車が何十台と登場するカーチェイスのシーンで「あの車には誰が乗ってるんだろう?」という疑問がわきあがってしまうと、急に冷めてしまう事もあったりするし、何よりも展開の早いそんな場面で余計なことは考えたくない。

現実的とかリアリティーとかを考えると「そんなに全部統一できるかよ」という大人的な考えもないことはないが、こういう風に割り切って映画を作るというのも見るほうを楽しませる工夫としてはとても大切なことだと思う。


見終わった時、あなたも主人公の男の人がかっこよく見えていたら?それは間違いなくハマッています。でも、興奮しすぎて、自分の車での暴走にはちょっと注意!?