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ロード・オブ・ザ・リング 2つの塔

ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 コレクターズ・エディション [DVD]
だいぶ前に見たんだけど、何故か書くことを忘れていたので思い出しながら書くことにした。見た直後の感想って言うのとは違うけど。


映画と言うのは何故か「3部作」という構成の物が結構ある。「最初から3部作を前提として作成された」ものと、「人気に伴い、続編によって3まで行った」ものとに単純には分けられると思う。後者の場合は3で終わらず、4とか5まで進む物もある。
シリーズ物のうち、3まで行った映画をパッと思い出して列挙していけば、つい先日見たばかりの「マトリックス」もそうだし、「X−MEN」もそうなるとおもう。(今、作ってるって話しだし)「ターミネーター」も「T3」までやったし、忘れちゃいけない、「ロボコップ」もそうだった。「ジェラシックパーク」も3まであったよね。私はまだ見ていないが「インファナルアフィア」も3部作だし、ハンニバル3部作と呼ばれる「羊達の沈黙」シリーズもそうだし、古くはマイケル・J・フォックスの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」もそうだ。「スターウォーズ」に至っては、3部作の3部構成というスケールのでかい話になっている。なんかもう凄いもんだ。


閑話休題。
この映画を見て、最初に「すごい」と思ったのは「出会わない」というストーリーだった。

シリーズ物の映画でも、殆どの場合は「一話完結」である事が多い。もちろん、登場人物の紹介や前作のストーリーの説明を端折って流される事もあるが、基本的には映画はエンターテイメントであるという事を意識してか「それだけを見ても楽しめる」様に作られている。(結局、中途半端となり歯切れ悪くなっている作品があるのも事実)

しかし、この「ロード・オブ・ザ・リング」の場合は違った。最初から3部構成を意識してあるので、ストーリーそのものを3つに単純に分けている。私たちが小学校で作文を書くときには「起承転結」が大事だと言われたが、「起」を1作目で、「承」を2作目で、「転結」を3作目でやっている。なので、2作目に当たる「2つの塔」は、1作目と3作目を結ぶバイパスでしかないのだ。

実は、私は映画を見ながら1作目で別れ別れになってしまった仲間達が「いつ出会うのか、どこで出会うのか」と、期待を込めながらこの「2つの塔」をワクワクしてみていた。ところが、だ。バラバラになった彼らは、バラバラのまま終わってしまった。一度も合流しないまま。かつて1つの映画の中で「主要なキャラクターたちが、1度も"出会わずに終わる"という作品が今まであったろうか?」いや、たぶんない。

3本で1本の映画。この「2つの塔」は、新しいキャラクターが登場したり、3作目の「王の帰還」に向けた複線を多数見せてはくれているが、これといった見所はあまりない。1つ1つのインパクトが薄くなる事があっても、全体としての完成度を求めた作品なんだろうな。これは。

早く続きが見たい。と、ちょっと思い出したわけだ。